■ かん水とは?
中国吉林省西部、内蒙古などで全生産量の約80%を生産しています。天然の未精製品のものを「土かん」、食用に精製した白色のもの
を「食かん」または「かん麺」とよび、主成分は炭酸ソーダです。「かん水」は「かん」の水溶液で、日本でも中華料理用のかん水が市販されていますが、現在のものは「かん」の水溶液ではなく、衛生的に作られた化学物質と水の混合物となります。
■ かん水の歴史
かん水は、昔中国の特定の湖や沼から湧き出る水で、小麦粉をこねたところ、弾力のある素晴らしい舌触りの良い麺ができることを発見したことにより始まりました。代表的なものとして、炭酸ナトリウムを主体とした内蒙古、四川省系のアルカリ性のかん湖、井から汲み取った水を濃縮したもの。そして、炭酸カリウムを主体とした広東、台湾系のもので植物の灰汁を濃縮したものがあります。天然炭酸カリウム系のかん水は、今はすべて製造も中止された、まぼろしのかん水です。日本では、戦後、食品衛生法上の問題により、「天然かん水」の輸入は禁止され、代替品としての化学的合成かん水の開発改良がなされ、ラーメンの発展に多大なる貢献をし、現在に至っています。
■ 蘇る、うまさの原点。
昭和62年、食品衛生法の改正が行われ、新しい胎動が関係者の努力により始まり、今回、従来の化学的合成かん水とは違う、内蒙古の塩湖の塩を原料とした、ミネラルを多く含む内蒙古かん水を直輸入し、「内モンゴルかんすいじゅん」として販売することになりました。本品はソルベー法により加工し、公的な食品検査センターにて厳重な製品検査を受け、更に日本食品添加物協会において製品の認定を受け合格した製品に、「かんすい確認証」を貼付して皆様にお届けさせていただきます。■ 内モンゴルかんすいじゅんの特長。
- 茹で湯が濁りにくい。
- リン酸塩類などは含まれていない。
- 従来のかんすい使用麺は、アンモニア臭がスープに溶け出し、スープにえぐみを感じますが、本品はアンモニア臭が気になりません。旨味のスープそのものが持続し、最後の一滴まで美味しく飲めます。これこそラーメン本来の匂いであり、味であると思います。
- 味がソフトでなめらかな腰のある、従来にない風味のある上品な麺が楽しめる。
- 従来のかん水より、水にとけやすい。
- 麺の熟成が早い。
戦後、日本で初めて「支那そばや」が、内モンゴルかんすいを使い中華麺を作りました。昨今、あらゆる面で国際化が急速に進んでいる中で、今後もお客様の多様化にお応えし、納得のできる美味しいラーメン造りにあらゆる可能性を求め、更に精進したいと考えております。
支那そばや店主 佐野 実